そらをみる。
スマホを替えた。と同時に、4年間のデータが消えた。
一瞬でどこかに飛んでって、あまりにも一瞬で呆気なかった。
今までのやり取りとか残ってるなら、すぐに返事もできるし、気になったこともパッと遡れるだろう。
でも、何も残っていないのだ。小さな画面を見ることの意味がわからなくなった。
久しぶりにそらをみる。
びゅんびゅんすぎてく電柱と小さく見えるたくさんの家。歩いている人、小学校、広い田んぼに、あおいそら。
ずっと下を見ていたな。
当たり前のことに気づく。広いあおいそらがこんなにも近くにあるのに、小さな画面に囚われてた。
わたしの住んでいる滋賀県は、山にぐるっと囲まれてる。
遠くに見える山並みと、広い広い盆地の土地だから、なんったってそらがひろい。
電車に揺られながら、そんなあたりまえのことに気づいた自分がいた。
ひろいひろいそらのした
そこにあるけしきにめをむけて
いっぱいいっぱいしんこきゅうしよう
ひろいひろいそらのした
そらのずっとむこうにいる
だいすきなともをおもいだそう
げんきですか、なにしてますか
きょうもやさしくあたたかいですか
わたしは、わたしは、